競争が高まるビジネスの世界において、将来性のある職種の一つ「UXデザイナー」。彼らはユーザー体験(UX)を設計することを主とし、高度なテクニカルスキルの他に、ユーザビリティに深い理解を持つことや、ユーザーリサーチを行う能力が求められます。
今回は、これからのUXデザイナーに求められるスキルアップ方法やキャリアパスについて解説し、デザインの質を高めるために使用する、利便性の高いプロトタイピングツールについてご紹介します。
【目次】
・スキルアップのための学習リソース
・コミュニティ参加のすすめ
・UXデザイナーのキャリアオプション
UXデザイナーのキャリアパスとスキルアップ方法
UXデザイナーとしてのキャリアパスは多種多様。自身のスキルセットにより、さまざまな分野で活躍することも可能です。ユーザーリサーチ、インタラクション設計、UIデザインなど、UXデザインの中にも様々な専門性が求められますので、必要なスキルを身につけ、自身の目指す場所へ歩を進めていきましょう。
ここでは、UXデザイナーのスキルアップとキャリアパスについて詳しく見ていきましょう。
スキルアップのための学習リソース
スキルアップのための学習リソースは数多く存在し、オンラインの講座、書籍、ブログ、ポッドキャスト、研究レポートなど、形状も内容も様々。例えば、UXデザインに特化したオンライン学習プラットフォームでは、実際の業務に即したカリキュラムを通じ、必要な知識や技術を体系的に学ぶことができます。また、初心者向けから上級者向けまで、多くの専門書が存在し、深い洞察力を磨くために大いに役立ちます。そして、情報がダイナミックに更新されるブログやポッドキャストは、最新のトピックスやトレンドを追うのに適しています。あなたの目指す道に応じて、適切なリソースを見つけ、深掘りしていきましょう。
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コミュニティ参加のすすめ
コミュニティへの参加は、UXデザイナーとして大いに有益です。他のデザイナー達と交流することで、新たな視点や意見を得ることができ、自分とは異なるバックグラウンドを持つ人々から学べるチャンスが広がります。さらに、自分の担当事例やプロセスをフィードバックし合うことで、自分だけでは気付かなかった課題が発見でき、改善点を見つけることもできます。
コミュニティは情報共有の場。新たな学習リソースや求人情報、業界ニュースなど、旬の情報を得ることができるので、大いに学び、成長していきましょう。
UXデザイナーのキャリアオプション
UXデザイナーのキャリアオプションは広範囲であり、自身がどの分野に注目しどのスキルを深めるかで数多くの道が開けます。
例えば、リサーチに魅力を感じるなら、ユーザビリティテストからエキスパートレビュー、エスノグラフィ調査など、多岐に渡るリサーチ手法を実践するUXリサーチャーとして特化する道もあります。
また、新規事業の創出に興味があれば、顧客体験のデザインのみならず、それを継続的に提供できる組織や仕組みとしてアイデアからビジネスモデルを構築するサービスデザイナーの道もあります。
そして、マネジメントに長けているのであれば、チームを統括しプロジェクトをリードするUXマネージャーやディレクターへの道もあるのです。
さらに、UXデザインを活かしながら開発やビジネスサイドの領域にも幅を広げることで、ビジネス戦略と顧客ニーズに基づいてプロダクトを成長させるプロダクトマネージャーのキャリアに挑戦することもできます。
これらの役職にはそれぞれ異なるスキルと経験が求められますが、さらなるキャリアアップへの足がかりとなるでしょう。
利便性の高いプロトタイプ作成ツールのご紹介
UXデザインは、ユーザーエクスペリエンスのデザインを意味し、特定の製品やサービスを利用したときにユーザーが感じる経験全体を設計するもの。優れたUXデザインは企業と顧客の強い絆を生み、成功につながる重要な要素となっています。
<UXデザインのための基本ステップ>
- 目的の設定
- リサーチの実施
- ペルソナ・シナリオの設定
- カスタマージャーニーマップの作成
- プロトタイプの作成
- ユーザーテスト
ユーザー体験を設計するUXデザインには、一般的に上記のようなステップがありますが、今回は、その中でも「プロトタイプ(優れたUXデザインを実現するために作成される試作品のこと)の作成」で使用されるプロトタイピングツールについてご紹介します。
Figma
Figmaは、クラウドベースのデザインツールで、その最大の特徴はブラウザ上でそのまま利用できること。Windows、Mac問わず対応しており、複数人でのリアルタイム編集が可能なプラットフォームです。初心者にも操作しやすく、スムーズにデザイン作業を進められ、リアルタイムでの同時編集機能やバージョン管理の自動化でチーム作業の効率化を支えてくれます。また、プロトタイプ作成機能も充実しており、動きを含んだプレビューが行えます。
【費用】 (エディター1名あたり) 月額 $12~
Sketch
Sketchは、シンプルさが特徴のデザインツール。直感的な操作性が特長で、学習コストが低く設定されているのが初心者にはうれしいポイント。SketchはMac専用のソフトウェアで、高度なベクター描画機能を持っています。また、プラグインを追加することで、多機能性とカスタマイズ性も持ち合わせています。数多くあるプラグインの中には、ユーザーとのコミュニケーションを支えるツールもあります。こうした特性から、デザインの共有やフィードバックを得る工程もスムーズになるでしょう。あくまで一例ですが、初心者からプロフェッショナルまで幅広い層に支持されるツールです。
【費用】個人プラン年額 $99/チームプラン(コントリビューター1名あたり) $9
Adobe XD
Adobe XDは、Adobeシリーズの一つであり、初心者からプロまでの幅広いユーザーに対して、使いやすさを提供するツール。WindowsとMacの両方に対応しており、Adobeシリーズ同士の連携も容易なのが特徴です。また、実際のデザインを作成するだけでなく、プロトタイピング機能も備えています。この機能を使うと、デザインだけでなく、インタラクション(動き)を含んだ体験のプレビューも行えます。また、ドキュメントのすべてのバージョン履歴が保存され、デザインの進化を簡単に振り返ることができるのも大きなメリット。さらに、リアルタイムでのコラボレーションが可能であり、チームでの作業が多い場合でも、非常に効率的に作業を進めることができるでしょう。
【費用】個人プラン月額 $9.99~/チームプラン月額 $22.99~ (ユーザー1名あたり)
InVision
InVisionは、ユーザーインターフェイス設計、プロトタイピング、コラボレーションなど幅広い用途に対応したデザインプラットフォームとして知られています。このシステムでは、静的な設計をたちまちインタラクティブなプロトタイプに変換することが可能です。また、ユーザーテストやフィードバックを容易に行えるため、製品のクオリティ向上に貢献します。さらにコラボレーション機能も大きな特徴の一つ。リアルタイムでの共有やフィードバック、タスクの管理が可能であり、マルチデバイスに対応しています。Adobe PhotoshopやSketchなどのツールとシームレスに連携可能で、デザイン作業を効率的に進めることができるのが大きな特徴です。
【費用】月額 $15~/無料プランあり
Balsamiq
Balsamiqは、ユーザビリティを考えつつ、デザインの初心者でも扱えるように作られたツール。あらかじめ用意されたUIコンポーネント群は、画面設計に最適化されていて直感的な操作が可能なため、一切のプログラミング知識がなくても十分に利用できます。また、作成したデザインはすぐにコード化してくれる機能もあり、ビジュアライゼーションから具現化、そして共有までの一連の流れをスムーズに行えます。さらに、クラウドストレージと連携して運用することも出来るため、どこからでもアクセス可能でチームでの作業を容易にできるでしょう。
【費用】月額 $9~ (プロジェクト2件に対応)
まとめ
今回は、これからのUXデザイナーに求められるスキルアップ方法やキャリアパスについて解説し、利便性に優れたプロトタイピングツールについてご紹介しました。
ツールの評価やレビューには、そのツールの良さや問題点が具体的に記されていることが多いため、非常に参考になります。ただし、評価はあくまで個々の意見であるため、一つの評価に偏らないよう、多くの意見を確認し、全体的な傾向を見るとよいでしょう。
また、ツールだけではなくスキルアップするために学ぶことも大切です。適切な学習リソースを選び自身のスキルを向上させていきましょう。
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