「3DCGデザイナーは年収いくらだろう」「現職は収入が低くてつらい」と考えている会社員は多いものです。本記事では、3DCGデザイナーの年収や年収を上げる方法、キャリアプランなどを紹介しています。3DCGデザイナーで高年収を目指す人は参考にしてください。
3DCGデザイナーとして年収を上げるポイント
- 専門スキルを高めてスペシャリストを目指す
- 幅広い知識を得てゼネラリストになる
- 実績が少ない人は資格取得を視野に入れる
<目次>
→3Dグラフィックスを使うデザイナー
→3DCGデザイナーの職種
→スキルを身につける
→資格で熱意と知識をアピール
→スペシャリスト:特定分野のスキルを高める
→ゼネラリスト:幅広い知識とスキルを身につける
→コンサルタント:企業や個人に専門知識を提供
3DCGデザイナーとは
3DCGデザイナーの仕事内容や職種について紹介します。
3Dグラフィックスを使うデザイナー
3DCGデザイナーとは、3次元の3Dグラフィックスを活用してデザインする職業のことです。3DCGアーティストとよばれることもあります。ゲーム制作や映像制作、アニメーションの分野で活躍します。
3DCGデザイナーと混同されることもあるゲームクリエイターとは、ゲームに関連するあらゆるクリエイティブな職種の総称です。ロゴデザイナーは、ロゴのデザインを行う専門職です。
3DCGデザイナーの職種
3DCGデザイナーはおもにこちらの3つの職種があります。
職種 | 仕事内容 |
モデラー | キャラクターや背景、アイテムなどの物体を立体的にデザインする |
テクスチャーアーティスト | モデリングしたものに現実的な質感を与える |
アニメーター | 3DCGに動き(モーション)をつけアニメーションをつくる |
上記以外に、エフェクターというエフェクト効果をつけることでリアルな世界感を演出する職種や、ライティングという照明の設定を行う仕事もあります。スタートアップ企業より大企業のほうが、業務内容や作業が細分化されている傾向にあります。
3DCGデザイナーの年収
転職エージェントのエイクエントの調査では、3DCGデザイナーの年収は約900万円です(2023年8月)。ただし、これは平均年収ではなく相場のなかで高いものを示しています。制作会社の規模や年齢、勤続年数によって差がありますが、3DCGデザイナーは年収900万円がもらえる可能性のある職種です。
3DCGデザイナーは、年齢とともに年収が上がりやすいことも特徴です。マネジメント業務を担うようになった場合、役職手当がつきやすいこともメリットといえます。
最新デザインツールに精通していたり、コンシューマーゲームのような表現力が必要な仕事の経験があったりすると最高年収につながりやすいです。
3DCGデザイナーで年収を上げる方法
3DCGデザイナーとして前年比より年収を上げる方法について徹底解説します。
スキルを身につける
3DCGデザイナーとして年収を上げるためには、スキルを身につけることが大切です。習得したい具体的なスキルはこちらの3つです。
- デッサンスキル
- デザインツールの使用スキル
- コミュニケーションスキル
デッサンスキルは、キャラクターや背景などを正確にデッサンするスキルです。デッサンには、観察力も必要です。
また、さまざまなデザインツールを使いこなすスキルも求められます。代表的なデザインツールは、Mayaや3dsMaxなどです。どちらも海外製ソフトですが、日本語版もリリースされているので英語力は必須ではありません。ただし3dsMaxはWindowsでは動作しない[o2] というデメリットがあります。
3DCGのコンテンツを制作するために、コミュニケーションスキルは欠かせません。顧客満足度のために、打ち合わせ当日の最初のあいさつやクライアントニーズの丁寧なヒアリング、伝える技術は大切です。
資格で熱意と知識をアピール
20代で3DCGデザイナーとしての経験が浅かったり未経験だったりする方は、資格取得することでスキルや知識がアピールしやすくなります。3DCGデザイナーとして評価されやすい資格の例はこちらの3つです。
- Illustratorクリエイター能力認定試験
- Photoshopクリエイター能力認定試験
- CGクリエイター検定
illustratorクリエイター能力認定試験とPhotoshopクリエイター能力認定試験は、illustratorやPhotoshopの使用スキルを認定する試験です。難易度はスタンダードとエキスパートがあり、スタンダードのほうが比較的簡単とされています。
CGクリエイター検定は、2DCGと3DCGの知識と制作技術についての検定試験です。難易度はエキスパートとベーシックに分かれています。上記の項目のほか、エンジニア向けにCG-ARTSが行っている「画像処理エンジニア検定」という画像処理の検定や、色彩のセンスを問う「色彩検定」などがあります。
いずれの資格も専門スクールなどで学ぶほか、独学でも知識を深めることが可能です。専門学校や大学などで自分の作品を作る機会があれば、卒業後にポートフォリオとして作品のサンプルをまとめることもできます。
3DCGデザイナーのキャリアプラン
スキルアップやキャリアアップをして成長するキャリアプランについて紹介します。
スペシャリスト:特定分野のスキルを高める
スペシャリストとは、特定分野のスキルや知識に特化している人をさします。3DCGデザイナーのスペシャリストとは、モデリングなど特定の領域で高いスキルをもち、専門的に活躍できる人材のことです。
スペシャリストとして年収を上げるためには、デザイン力にくわえデザインツールの使用スキルのレベルアップが求められます。デザインツールは新しいバージョンが登場しますし、デザインにはトレンドがあります。日々、新しいスキルを取得し、興味のある分野の情報をアップデートしていくことが大切です。
ゼネラリスト:幅広い知識とスキルを身につける
一般的にゼネラリストとは、幅広いスキルと知識を持っている人をさします。スペシャリストと違い、1つの専門領域を担当するのではなく、開発工程全体をトータルで受け持つことのできる人材です。
ゼネラリストは、マネージャーやディレクターなどチームや進捗の管理を任されるケースが多いです。そのため、30代や40代の経験豊富なゼネラリストは、幅広い知識にくわえ、マネジメントスキルや判断力が求められます。
コンサルタント:企業や個人に専門知識を提供
コンサルタントはクライアントが抱える問題に対して改善策を検討し、解決につながる施策を提案します。
3DCGデザイナーのコンサルタントの場合は案件の立ち上げから携わり、プロジェクトの進行をサポートすることが多いです。そのため、クライアントのニーズを十分に理解するスキルが必要です。
3DCGデザイナーのコンサルタントのなかには、フリーランスとして独立して活躍する方や副業として携わる方もいます。
3DCGデザイナーの将来性
2022年に発表された三菱総合研究所の研究レポート「CX2030:バーチャルテクノロジー活用の場としての広義のメタバース」によると、2030年代にメタバースの国内市場規模が約24兆円規模になるという試算があります。
VRやARの技術の進化により3DCGデザイナーの活躍の場とやりがいは、今後も増えていく可能性が高いです。
3DCGデザイナーで年収アップを目指そう
3DCGデザイナーは、メタバースやスマートフォンゲーム業界などの領域で将来性と需要に期待できる職種です。現在より給料を上げることが希望なら、デッサン力やソフトウェアの使用スキルを積極的に伸ばすよう努力することがおすすめです。
また、収入アップのために転職や就職を考えている社会人は、第二新卒や中途採用の転職をサポートするエージェント会社を利用するのも一つの方法です。
転職に関するお悩みがある方、掲載している求人にご興味がある方はぜひエイクエントまでお問い合わせください。