「ポートフォリオの作り方が分からない」というデザイナーは意外と多いものです。デザイナーのポートフォリオで意識したいポイントは職種によって異なります。本記事では、デザイナーがポートフォリオに盛り込むべき基本の5つの項目と職種別の制作ポイントを紹介します。
デザイナーのポートフォリオの制作ポイント
- 基本の5項目を盛り込む
- 職種別で異なるポイントをおさえる
- Webで見られるポートフォリオを用意する
【職種別】ポートフォリオの作り方のポイント
→ Webデザイナー
→ UIデザイナー
→ ゲームデザイナー
→ グラフィックデザイナー/CGデザイナー
→ アートディレクター
ポートフォリオの役割
ポートフォリオとは、自分の実績をまとめた作品集のようなものです。クライアントに自分のdesign(デザイン)能力を的確に伝えるために必要です。
ポートフォリオに盛り込む5項目
ポートフォリオに盛り込みたい重要な5項目は下表のとおりです。
No. | 項目 | 記載する内容 |
1 | 自己紹介/ ABOUT | 経験したポジション 担当した業務 受賞歴 実績 デザイナーとしてのこだわり |
2 | スキル | PhotoshopやIllustratorなど使用可能ツール HTMLなどの対応可能な言語 |
3 | キャリアビジョン | 目指すキャリア |
4 | 作品紹介/ WORKS | 作品ごとに説明文 作品数の目安は10~20作品 |
5 | 対応領域 | 得意な制作スタイル 仕事の進め方 |
紙のポートフォリオの場合、表紙にタイトルを入れます。理想の枚数(ページ数)は、表紙と目次などを含め15~25ページです。
Webサイトの場合、トップページは世界観が表現できるシンプルな写真などを載せているケースも多いです。メニューにあるPortfolio(プロフィール)などのボタンをクリックすると詳細ページに遷移されるページ構成です。
デザイン画像にカーソルを合わせると詳細ページが表示される構成や、スタイリッシュで動きのあるアニメーション付きのものなどもあります。白や黒を基調としたシンプルなものからインパクトあるものまで、デザインの種類も豊富です。
Webサイトの場合は問い合わせフォームを設置しましょう。
デザイナーのポートフォリオ制作のポイント
ジャンルを問わず、デザイナーが魅力的なポートフォリオを制作するために確認したいポイントは以下6つです。
No. | ポイント | 内容 |
1 | 分かりやすさ | 背景色や文字などのテキストサイズ、配置する場所などの要素を整える 第三者が全体をパッとチェックしただけで、どこに何が記載されているかが簡単に理解できるようにする 余白があり簡潔かつ分かりやすいレイアウトで制作 |
2 | 強みをアピール | 応募する業界やサービス内容に合わせて強みをアピールし、自己ブランディングの評価を高める たとえば2DCGの背景イラストに自信のある方は、背景画をメインに構成する |
3 | 工夫した点を解説 | デザイン制作で工夫した点を解説する デザインに対する姿勢や価値観を伝える |
4 | 顔写真は自由 | プロフィールに顔写真のあるほうが信頼性が高いと感じられることもあるようです |
5 | SNSとブログの活用 | Webサイトのポートフォリオの場合、幅広いユーザー流入のためにSNSとブログを活用する |
6 | 他人目線を意識 | 企業の採用担当者など相手からの目線を意識して制作 自身の情報がユーザーに十分に伝わるようにする |
自己紹介自体は、履歴書などにも記載します。そのため、ポートフォリオは作品紹介に注力しましょう。フォントや構成で洗練された遊び心を入れて、ポートフォリオの内容に興味を持ってもらうようにします。作品を掲載する際は、著作権に配慮することも大切です。
デザイン例として、海外のデザイナーのおしゃれで素敵なポートフォリオを参考にするのも一つの方法です。
【職種別】ポートフォリオの作り方のポイント
デザイナーの職種によって、ポートフォリオで重視したいポイントが異なります。職種別にポートフォリオ作成時のポイントを紹介するので、参考にしてください。
Webデザイナー
Webデザイナーのポートフォリオは、視覚的センスとWebデザインのスキルをアピールしましょう。HTMLなどの言語やフレームワークなどの知識などについて具体的に記載し、デザイン力と技術力を伝えます。コーダーとしてコーディングをした経験があれば盛り込みます。
UIデザイナー
UIやUXデザイナーは、優れたユーザーインターフェースのデザインの実績を紹介しましょう。どのように考えてデザインしたかなど、デザイン制作の意図について説明します。カラースキームやタイポグラフィ、アイコンデザインのスキルをアピールすることも大切です。
ゲームデザイナー
ゲームデザイナーは、担当したプロジェクトの説明やレベルデザインなどのスケッチ、ゲームプレイのデモ映像などを紹介します。グラフィックは回転表示するよう設定するのもおすすめです。ユーザーのエンゲージメントを上げるためにとった施策などを具体的に説明しましょう。
グラフィックデザイナー/CGデザイナー
2Dや3Dのグラフィックデザイナーは、ロゴデザインや広告デザイン、パッケージデザインなど、担当した業務から厳選して制作物を紹介します。複数のメンバーで制作した場合は、担当した部分について記載することが大切です。
アートディレクター
アートディレクターは、デザインセンスにくわえ、ディレクション能力の高さが分かる過去実績を記載します。プロジェクトごとのデザインコンセプトを明確に記載し、グラフィックデザインを紹介しましょう。クライアントのニーズに応えた経験やチームをまとめたコミュニケーション力などを示します。
紙とWebサイト
Webのポートフォリオは用意しましょう。職種や仕事内容によって、紙のポートフォリオも用意し、印刷し冊子や製本すれば、履歴書と一緒に提出できます。紙媒体の作品が多い方も、Webサイトを用意しておくほうが多くの方にオンラインで見てもらえます。
未経験者・作品が少ない場合の対処法
未経験者で作品なし、という方や就職して日が浅く作品数が少ない方は、載せられる作品から作りましょう。
未経験者は、クラウドソーシングを活用し、実績作りから始めるほうが近道になる場合もあります。クラウドソーシングで募集されている仕事は難易度の幅が広いため、未経験で採用されるケースもあります。
ポートフォリオに載せれる作品数が少ない場合は、趣味で制作した作品を何度かブラッシュアップしてクオリティを上げる方法もあります。ポートフォリオに載せられる程度まで作品を整えて変化させ、作品例として掲載します。
デザイナーはポートフォリオを活用しよう
デザイナーのポートフォリオについて紹介しました。ポートフォリオを活用してクライアント獲得につなげることが可能です。フリーランスとして活躍している方のなかには、tumblr(タンブラー)やWordPressなどで印象的なポートフォリオのサイト作成をしている方もいます。
「ポートフォリオづくりが心配」という不安な気持ちがある転職活動中の方は、クリエイターの転職サポートに特化したエイクエントにご相談ください。ポートフォリオの制作過程のアドバイスやスキルが活かせる中途採用の求人や案件紹介、模擬面接などを実施します。もちろん無料です。東京を中心に全国に拠点があるので、お気軽にご連絡ください。

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