クリエイター、マーケターの転職活動に役立つ記事を、欧米のAquentやVitaminaTよりピックアップし、日本語でお送りしています。今回は、PRのキャリア・転職に興味があるあなたに向けて、PRの仕事内容について解説します!
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PRや広報の仕事をやりたいけど、PRの本質的な意味や、具体的な業務内容がいまいちわからない。この輝かしい業界でキャリアを積むにはどうするべきかどうかわからない、という声がAquentの登録者からも多く寄せられています。
PRの仕事内容とは?
1. 企業やブランドのストーリーテラー
PRのプロは、消費者や取引先、株主や従業員などステークホルダーに向けて、自社のブランドや商品、サービスの認知度を高め、彼らが受け取るメッセージがポジティブに伝わるよう導くことを目的に仕事をしています。
記事、プレスリリース、スピーチ、イベント、取材依頼への対応、記者会見の準備、社内報、自社メディアやSNSを利用した活動など、人々が受け取るメッセージに実質的な付加価値を加え、マーケティングや広告宣伝のキャンペーンをサポートすることが期待されます。
あなたがニュース記事を読むとき、ポッドキャストやラジオを聞くとき、雑誌や新聞でイベントや新製品について読むとき、その背景にはPRの仕事があり、メッセージやストーリーによって読者の受け取り方を導きます。
PR担当者は、紙、Web、ラジオ、テレビ、オンラインにおけるブランドの代弁者であり、ブランドの歴史とストーリーを創り出し、メディアを活用してお客様へ情報発信する、企業にとっての「声」です。
社内外問わず多岐にわたり発信していけることが魅力であり、また高いコミュニケーション力が非常に求められる職種です。
2. 議論を形作る、危機管理する
新型コロナの影響で何百人もの人が職を失いました。この時、大企業はPRチームの力を借りてこの問題に対する発信方法を議論し、深刻な雇用喪失からネガティブな情報の大部分を取り除き、消費者に自分たちの決断の背景にある真実と理由を伝えました。この場合、PR担当者は、ネガティブとポジティブのバランスをとることで、消費者に企業の心を理解してもらうことに努めます。
もちろん一般的にはブランドについて正確でポジティブなニュースを伝えることを目指していますが、どのブランドについても常にネガティブな要素あるので、伝え方をマネジメントするのはPRの仕事です。
メディアによってどのように語られ、消費者によってどのように解釈されるかは、PRのプロの仕事にかかっています。
3.ターゲットリサーチ
メッセージを正確に伝えるためには、ターゲットとなる市場について知る必要があります。例えばスポーツ団体のPR担当者と、議会のPR担当者とでは、仕事の内容が大きく異なりますよね。
どちらのPRも、自分たちに合ったストーリーを作り出し、オーディエンスの心にポジティブな印象を植え付け、時には議論を起こし、危機を管理し、良いユーザーエクスペリエンスを提供するために、常に努力しています。
しかし、当然ながら上記2つの例ではターゲット市場は大きく異なるため、PRツールやテクニックも異なります。自社のターゲット層を知り、戦略的な広報活動とプラットフォームを作成するためには、消費者を適切に知るためのリサーチスキルが重要です。
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4. 書いて、書いて、書きまくる
PR担当者は、ブランドや企業のキーメッセージや戦略を明確にした後、どのようなメッセージ、ストーリー、イベント、視点、ニュースを提供すべきかを具体的に考えます。そして…文章を作ります。
PRの特徴として、業務の大部分をライティングが占めています。
ファクトシート、ニュースリリース、メディア掲載、ステートメント、SNSアップデート、ホワイトペーパー、プレゼンテーション、記事、ウェブコピー、ブログ、広告コピー、スピーチやイベントの結果やキャプションなどなど、幅広いメディアに書くわけですが、これら一つ一つが、人々に与えるメッセージを形作り、プロモーションするための大切な機会となります。
5. イベント企画
イベントは、顧客がブランドと触れ合い、そしてメディアを巻き込むための素晴らしい方法です。PRイベントには、地域コミュニティのための小規模なものから、政治家の集会に何千人もの人々やメディアを集めるものまでさまざまあります。
ブランドに関するポジティブな感情を参加者に味わってもらい、新製品について正しく伝えたり、ストーリーを伝えるためには、イベントの企画力・実行力が必要になります。
このようなイベントの事前〜本番〜運営後の一連のPR活動により、消費者と複数のタッチポイントを持ち、自社のビジョンやストーリーを伝えていくことも大事なPR活動の一部分です。
6. メディアとの対話
PR担当者は、メディアと強い関係を築き、色々な切り口を持って日々の広報活動で売り込んでいかなければなりません。すべてのメディアにリーチするために、PR担当者はできるだけ多くの媒体から自分たちのストーリーを取り上げてくれる記者を探していきます。
PR担当者は、ニュースレポーター、ビジネスライター、特集編集者、トレンドレポーター、ライフスタイルライター、ブロガーなどにさまざまな角度からピッチします。印象的でクリエイティブなピッチは、結果的にブランドに好意的な発信をしてもらうことにつながりますので、営業でのピッチ経験があれば活かせます。
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7. 支持者を見つける・増やす
あなたのブランドや組織にとって最高のアンバサダーは、消費者にとって親しみのある人、アイドル、尊敬されるリーダーです。
友人がYブランドよりもXブランドを使うように言ったら、あなたはそのアドバイスに従うでしょう? それは、PRでも同じことです。ブランドや企業のメッセージを、自分なりの方法で、心を込めて伝えてくれるアンバサダーやインフルエンサーを見つけ、提携することは、テレビ広告で伝えるよりもはるかに効果的にアピールできます。
レオナルド・ディカプリオとアル・ゴアが「Live Earth」で声を合わせている姿や、Hamish McDonaldとCarrie Bickmoreが「The Project」で大義、信頼するブランド、信じる組織を後押ししている姿を思い浮かべてみてください。あなたは彼らを信頼し、彼らの声に耳を傾けませんか?
8. 真実を伝える
時として、その場の勢いで、手順を飛ばしたり、思い込みをしたり、事実を確認する前に配信ボタンを押してしまいたくなることがあります。PR担当者は、自分の会社に好意的な報道をしてもらいたいがために、真実の境界線を押し広げていると批判されることもあります。
チームやクライアント、雇用主との信頼関係を損なうような道を選ばないでください。真実を伝えましょう。
9. 自ら学ぶ
PR担当者は、明瞭で、多読、知的でなければなりません。成功するためには、自社や商品・サービスへの深い理解、関心が必須です。また世の中の時事問題を把握し、経営や社会で起こっていることに深い知識が求められますので、日頃から情報収集するようにしましょう。
さらに、市場調査、社会や消費者の動向を分析し、ビジネスジャーナリストや大勢の心をつかみ、どのようにアプローチするのがベストかを考えることも大切です。
つまり、(企業だけではなく)伝えられるべき人々のストーリーを伝えるのがPRの仕事です。
自社のPR活動に合ったメディア・コミュニケーションの手段を選択しアプローチしていきましょう。
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