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マーケターが2022年に残すもの、捨てるもの

By: Aquent

これからの時代のために何を残しておくべきか、何を置いていくべきかを考えます

DATE: 2021/12/15

クリエイター、マーケターの転職活動に役立つ記事を、欧米のAquentやVitaminaTよりピックアップし、日本語でお送りしています。今回は、2022年に向けて、働き方や価値観、考え方を、残すべきもの・捨てるべきものに分けてお話しします!



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今年は、スローモーションのホラー映画を逆再生したようでした。2020年からの新型コロナウイルス流行の緊張は少しずつ弱まり、恐怖の連続から解かれ、より多くの人々が外へ出てきています。

制限は解除されても、私たちは今までとは違う生活スタイル、特に仕事のやり方に慣れてしまいました。広告の父と呼ばれるDavid Oglivyは、'give me the freedom of a tight brief'(詳細なブリーフィングの中にクリエイティブの自由がある)とよく言っていました。しかし、多くのマーケティング担当者は、この時代が信じられないほど制限の多い時代であることに気づき、それに合わせて適応してきました。

この1年半ほどの間に私たちが(多くの場合、無意識のうちに)身につけた行動、態度、スキル、習慣などを検証してみましょう。そうすることで、これからの道のりに備えて置いていくべきものと、残しておくべきものとを判断することができるでしょう。

残すもの:クリエイティビティ

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マーケティングの世界では(特に代理店では)、クリエイティビティは「クリエーター」だけが持っているものだという錯覚に陥りがちで、その名前をつけた部署があったりもあります。

私は、ここでのクリエイティビティを、「メディアで使われる言葉や絵」だけと定義するのはとても限定的だと思います。

ロックダウンによって、私たちの中には、自分の仕事や役割、ビジネスについてもっとクリエイティブに考えなければならなくなった人も多くいました。また何か新しいことを学び始めたり、以前より夢中になれなくなったこともあるかもしれません。

いずれにしても、パンデミックは私たちに予想外の問題をもたらしました。クリエイティビティとは本質的には問題解決です。もし、あなたが新しいアプローチ、考え方、仕事のスキル、あるいは趣味を通して問題を解決したなら、それはクリエイティブな行為と言えます。

私は、このように、クリエイティビティへのより広い定義が定着することを願っています。誰もがクリエイティブに考えることが許され、求められている。クリエイティビティへのハードルが少し緩んだのではないでしょうか。

もしあなたがクリエイティビティを新しい習慣として身につけたのであれば、来年に持っていきましょう。

捨てるもの:先入観

私は以前、 Jacquie Lambie(オーストラリアの政治家)のことをくだらない政治家だと思っていましたが、彼女が公の場で自身の考えを変えたのを見て、私もそうしても良いと思うようになりました。彼女の多くの考えには反対ですが、彼女はオーストラリアの政治家の中で、新しい情報が入ったとき、考えを改める意思を示した数少ない人物の一人です。

変化が加速する時代に生きている私たちは、常に新しい情報に対応しなければならないことを考えると、これは価値のあるスキルです。そして重要なのは、少しだけペースを落とすことです。

あなたの先入観、信念、偏見は何でしょうか? そんなものは捨ててしまいましょう。そうすれば身軽な旅ができるでしょう。



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残すもの: 計画 

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リモートワーク が広がり「自由」になったかと思いきや、ロックダウン後の生活は、それほど自由でのびのびとしたものではないことがわかりました。レストランに出向く前に予約を入れる。契約が決まったら握手をするのではなくデポジットを支払う。ミーティングのスケジュールを入れる前に全員分のカレンダーをチェックする。

リモートワークを受け入れた私たちにとって、計画を立てることは、時差や生活スタイルの違いを乗り越えて、真の意味でのコラボレーションを可能するために必須であることがわかりました。また、「このzoomはメールで済んだのではないか」と思うこともたくさんありました。

ここでの大きな学びは、このようなコラボは「勝手に起こる」ものではないということです。

マクロレベルでは、組織内ポリティクスや企業文化、技術やコミュニケーションが絡んできます。ミクロレベルでは、アジェンダ、会議のモデレーション、予習、引き継ぎなどがあります。

詳細なブリーフィングがクリエイティビティを刺激するように、ちょっとした計画と規律が生産性のカギとなります-これそこが「物事を成し遂げる」ということです。

オフィスに戻って顔を合わせ、今までできなかった雑談、カジュアルな会話を楽しみたいと思うかもしれません。しかし、リモートでの規律とライブのエネルギーが融合した時こそ、ハイブリッド・ワークは本当の意味で機能し始めるのです。

そのためにも、計画力を身につけましょう。きっと同僚やクライアントから感謝されることでしょう。

捨てるもの: 分断 

パンデミックの影響で、私たちはおこもり生活を送るようになりました。人や人間関係、交流から切り離された生活スタイルを身につけました。より深いレベルでは、「因果関係」からも切り離されるようになりました。

トイレットペーパーを買い溜める人を笑いながら、慌ててトイレットペーパーをストックし始める。ネットで掘り出し物を探しながら、近所に空き店舗が増えたことに不満を言う。

車のステッカーで見たことがあるような言葉ですが、「あなたは交通渋滞に巻き込まれたのではなく、あなたが交通渋滞なのです」。

これは、より大きな問題の兆候です。健康、気候、住宅、経済。サプライチェーン。私たちの行動がお互いに関係していることを理解すれば、無意識に嫌な奴のように振る舞わずに済むでしょう。

もしあなたにも身に覚えがあるようなら、その習慣は2021年に置いていきましょう。私たちは皆、同じ旅の仲間です。



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残すもの:インクルージョン(受け入れること) 

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Zoom疲れやface to faceに戻りたいという声が聞かれます。ただ、オンラインコラボレーションへの移行を余儀なくされたことで、より多くの人がテーブルに座れる(参加できる)になりました。これは良いことです。

私の友人であるTim Sandsは、7年以上前にSplendid Group(マーケティングエージェンシー)を設立し、完全なリモートサービスを提供してきました。彼がこの事業を始めたきっかけは、彼のパートナーの仕事に合わせて、一緒に各地を回るためでした。他の大手代理店では、そのような自由はありませんでした。

Splendidを育てていくうちに、彼は同じような働き方を望む元同僚たちのコミュニティに気付きました。その多くはシニアポジションの女性で、家庭を持った後にキャリアを再開しようとしても、(オーストラリアで標準となっている)週60時間以上の勤務は難しい人たちでした。Splendid Groupでは、さまざまな場所や環境にいるさまざまな人たちが、テクノロジーを利用して、自分の望むキャリアと生活の両方を少しずつ手に入れています。

しかし、うまい話ばかりではありません。マッキンゼーの最新レポートによると、例えば、新型コロナの流行やリモートワークは、職場での女性の昇進に不均衡な影響を与えています。パンデミックの影響で、このような包括的な機会から遠ざかってしまう危険性があります。

テクノロジーを正しく使えば、柔軟性が生まれます。そして柔軟性は、より多くの人を受け入れるための出発点となります。これは来年にも残しましょう。

気づかないうちにも、新しい習慣が生まれています。

昔から言われている「習うより慣れろ」という言葉は、半分は当たっています。が、実際には、続けることで慣れる、ということです。人間は新しい習慣が自動的に行動するようになるまで、平均して66日かかると言われています。

つまり、この2、3年の間に人々は新しい生活や仕事のパターンを余儀なくされ、それが気づかないうちに自動化されていたのではないでしょうか。

新しい習慣を身につけたからといって、それを続けなければならないわけではありません。今の仕事のやり方を振り返り、それが自分の役割やキャリアにとってどのような意味を持つのかを考えてみることに価値があります。そして、その習慣をこれからも継続するかどうかを判断しましょう。

もしあなたが、人や人間関係、さらには社会と分断された生活を、偶然にも心地よく感じていたとしたら、今こそその習慣を断ち切り、再び関わり合いを持ち直しましょう。

先入観についても同様です。先入観を捨て去るには少し手間がかかるかもしれませんが、今こそ、新しい情報を目にしたときに考えを変える力を養うべきです。それがあなたの次のスーパーパワーになるかもしれません。

久しぶりにジムに行くのと同じで、最初は辛く感じたり、違和感があるでしょう。でも、頑張りましょう。

その一方で、クリエイティビティ、計画性、受け入れ力といった新しい習慣は、自分が特別クリエイティブだと思っていなくても、計画性があまりないと思っていても、偏見について考えたことがなくても、キープしておく価値があります。

外の世界は変わり続けています。ポジティブな習慣を身につけて、冒険に出かけましょう。


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【原文】 

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