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学習が競争社会で生き残るためのスキルであるワケ

by バリー・セッピングス

2018年にマーケティングや広告業界にも広まった#metoo運動の後、ありがたいことに、私たちの業界でも、年齢差別への認識が高まりはじめました。

常に「理性の声」として知られ、壊れてしまった業界にとって頭痛の種でもあるシンディー・ギャロップは、個人だけではなく、業界全体に対する脅威(典型的には、男性より女性に対して不釣り合いに大きな脅威)として、年齢差別を指摘しています 

信じられないほど多くの知恵を失ってしまいました。多くの人が、年配者を高給取りなだけで価値がないとみなす、という誤りを犯しているからです。素晴らしい人材を維持できなくなっています

業界が、この考え方を反転させ、競争社会でのあなたの経験を認め、自動的にあなたに対して敬意を払い、あなたに発言権を与えることを、ただ単に期待するのは賢明ではありません。 

現場での大きな不均衡を、多様性を高めるために、ある程度平準化する必要性があるのは確かです。しかし、結局は、資本主義における営利企業の話です。マーケティング・広告業界における年配者も、自らの価値とその関連性を示すため、努力をしなければなりません。

スキルだけでは不十分

これを言うと、私の年齢がわかってしまうかも知れませんが、以前、クリエイティブ部門へのコンピューター導入に抵抗した同僚と仕事をしたことがあります(実際に、同じような複数の同僚と仕事を共にしました。さらに、つま先が覆われた履物に反対した同僚や、飲酒に反対した同僚もいましたが、その話はまた別の機会に)。当時勤務していたエージェンシーは、従業員に対して、制作ツールのトレーニングを提供していましたが、私の同僚は、いつも何かと理由をつけてそれを回避していました。その後すぐに、「考える」と「実際に作る」という二つの能力を併せ持つことが、アートディレクターにとって新しい最低基準になりました。こうして、私の同僚は、すぐに業界を去っていったのです。

現在はというと、この業界にやってくる若い才能が、多くのデジタル制作ツールを使いこなすことに、いつも驚かされます。「デジタルネイティブ世代だから…」と片付けることは簡単ですが、それ以上のものです。クリエイティブなコンテンツは、彼らの社会的エコシステムにおいては通貨なのです。ミームを作れば「いいね」を獲得できるのです。しかし、振り子が反対側に振れてしまった可能性があります。

「できる」人と「考える」人の間にギャップがあるのに気がついたのは、私だけではないはずです。

現在、若者の70%が、2030年までには不要となってしまうであろうスキルを習得しているため、スキルの需給不一致は、オーストラリアが直面する最も大きな経済的課題の一つになっています。

これは、財団法人ヤング・オーストラリアンズの研究からの一節です。学習能力や適応能力ではなく、特定のスキルを訓練するという、時代遅れの教育モデルがスキル危機を招いていると指摘しています

年配タレントの場合:スキルを磨き続ける必要性は、すぐになくなるわけではありません。

若年タレントの場合:今こそ、学習スキルを身に着け、陳腐化しない履歴書を作成するチャンスです。 

学ぶことを学ぶ

私の妻は、まず教師になるために学習し(彼女が40歳になるまでで4回目の職業訓練になります)、その後は、課題を抱えながらも絶対的に重要な「公立学校システム」で教壇に立つために学習し、そしてその後、ほんの数週間で、全く新しい科目の専門教師になるために独学してきました。そんな彼女の姿を目の当たりにし、学んだことがあります。それは、学ぶこととは、「競争社会で生き残るスキル」だということです。

残念ながら、仕事のための情報収集をしながら、LinkedInの投稿やHBRの記事をいくつか読むことは、学習としてカウントされません。ここで言う学習とは、方向づけされ、組織化され、そして熟慮された教育を受けることを意味します。

どんなスキルでも同じですが、定期的な練習と、絶え間ない挑戦が進歩の鍵になります。トレーニングは、ますます簡単に利用できるようになっていますが、まずFirebrand(エイクエントの兄弟会社)のパートナーであるエイクエント・ジムナジウム・シリーズを見てみてください。コースを修了するには多少のトレーニングが必要です。注:「自主学習」を試みたい場合は、膨大な努力が必要ですが、トレーニングを始めるには、ある程度の「試練」が必要です。コミットする必要があるのです。

行動経済学者によると、人間は、利益を生み出すことに比べて、損失を回避する性向の方が2倍高いそうです。この「神経魔術のいたずら」を利用するのです。コースを予約し、コース費を納め、人間の「損失嫌いな思考回路」を刺激してトレーニングを始めてしまいましょう。この最初のステップが、誰もが認識する、最も難しい部分でもあります。

私の場合は、好奇心と恐怖の両方が、向こう一年間の私自身の学習計画をまとめるように駆り立てました(あなたにとっては、人生において、素晴らしい功績を祝うための贅沢な海外旅行をモチベーションにしてもいいでしょう)。

業界関連のトレーニングに関しては、私自身、いくつかの有料カンファレンスに参加する他、ビジネスパートナー(サプライヤー)が実施するトレーニングコースにもいくつか参加しています。

単純に、トレーニングのためにお金を払うしか、あなたの同業者のスキルとメソッドを手っ取り早く学ぶ方法はないのです。

私自身、私生活では、何も考えずにダートバイクを乗り回すことを止め(結局のところ、斬新で、クリエイティブな自転車の降り方しか学んでいませんでしたから)、YouTubeの助けを借りて、バランスとテクニックを身に着けるため、適切な低速トレーニングを始めました。そのおかげで、自転車を壊すことも、ぐっと少なくなりました。

専門的なスキル面では、「違う角度からの一歩」を踏み出しました。今、ボイス指導を受けています。また、基本的な演劇や舞台技術のクラスを受講し、ピッチやファシリテーション、プレゼンテーションなど、観客の前で、自信を持ったパフォーマンスをするためのスキル向上を目指しています。

また、製品についての学習に関しては、ある業界団体の協力の元、我々のブランド戦略プロセスの一部を、オンライン配信用に一連のインタラクティブ・モジュールとして開発しています。

「新しい教師」として、私たちは、時には一歩下がり、教室の外から、製品がどのように機能するのかを見極める必要があります。そして、配信プラットフォームを最大限に活用しながら、語り口と進行ペースにも注意を払わなければなりません。格言も示しているように、最も効果的な学習方法の一つは、「教えること」なのです。

*実際に、二つの競合するプラットフォームが、業界トップの地位争いでアートディレクターとスタジオの「心」をかけて争っていたため、「デスクトップ・パブリッシング」のソフトウェア会社が、当時トレーニングを提供していました。おめでとう、Adobe、君の勝ちです。

筆者について

バリー・セッピングス:建築、土地、不動産の世界有数のマーケティングネットワーク「wordsearch」のクリエイティブ戦略ディレクター。クライアントが「共感」できるよう、構築された環境についての説得力のあるストーリーを執筆しています。著者LinkedIn

[原文 WHY LEARNING IS A SKILL THAT KEEPS YOU IN THE GAME]