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パーソナルブランディング、5つの法則とその使い方
パーソナルブランディングの重要度が増している理由
フリーランスでもフルタイム社員でも、デジタルやマーケティング領域にいるなら、パーソナルブランディングは不可欠です。
強力なブランド力を持つスタッフは、自分の情熱にあったプロジェクトを任され、自社のリーダー層から一目置かれ、重要なイベントで自社の代表として抜擢されます。フリーランサーでも、確固たるブランドを築ければ、見込み客は増え、反復受注の可能性が高まります。そして、自分にとって魅力的な仕事だけを選ぶことさえ可能になるでしょう。
でも、自分にとって理想的な仕事の機会を得るには、自分の価値、信念、目的に一貫性をもたせ、簡潔に発信する必要があります。
あなたのターゲットクライアントを見つけ、売り込む時間を確保しましょう。単なる評判ではありません。
- 評判とは、「他の人が言う(見る)あなた」です
- ブランディングとは、あなたが作るストーリー(物語)です
では、始めます。
パーソナルブランディングの築き方と戦略的なセルフマーケティング法
あなたのブランドとはどのようなものですか?(特徴は何ですか?)すべては、「あなたが何者か」が始まりです。しっかり特定しましょう。名刺代わりにもなり得る、プロフェッショナルとしての強みにも気づけるはずです。
その要素は、同僚たちが書いた年次レポートや、誰かがあなたを推薦するために書いた文章の中にもよく含まれています。
ブランディングに堅苦しさは不適切なので、友人や兄妹が表現した「あなた」を用いてもいいでしょう。昔もらったバースデーカードを確認してみてください。ただし、どんなあなたも最高!と言ってくれるお母さんの言葉は除外したほうがいいかもしれません。
その中から3~5つのあなたの専門性を示す(映し出す)言葉を見つけてみましょう。
たとえば、
- 戦略的、協調性、適応力
- 成果主義、決断力、情熱的
- 創造的、熱心、エネルギッシュ
あなたがビジュアルクリエイターなら、これらの言葉を表現する色やフォント、そしてWebサイトデザインが脳裏を駆け巡ったかもしれません。もしくは、仕事のときの服装すら想像させたかもしれませんね。
しかし、あなたは過去の実績を示すポートフォリオだけでなく、将来的にどう貢献できるかによって雇われます。
リクルーターは、どうやってあなたの特性を見出し、強固に推すことができるでしょうか?
個人ブログ、ソーシャルメディアでの情報交換、もしくは、専門的なイベントやカンファレンスでのネットワーク。これらのすべてが、あなたのさらなるパーソナルブランディングストーリーを表現する機会となります。
以下の5つの項目を参考にしてください。
1. コネクターになる:オンラインでネットワークを構築
多くの方が、既にLinkedInやTwitterなどでプロフィールを公開していると思います。価値あるものにブラッシュアップしておいてください。
経歴の更新
あなたのストーリーは、プロフィールで始まります。あなたが提供できること、貢献できること、さらに深めたい学びの項目、そして求めている活躍の機会などを入念に考えて概要をまとめましょう。仕事以外ではどんな人で、どんなことに情熱を持っているのかも盛り込みます。
関連するハッシュタグやQ&Aを見つけて議論に加わる
ソーシャルメディアプラットフォームは、あなたの閲覧やコメントの履歴をもとに関連トピックを知らせてくれます。これらを深堀りしましょう。Twitterはログインするたびに、興味のある情報にリーチできて便利ですよね。どんな情報(あるいはどんな人)を発見できるかは未知数ですから、好奇心を持って深くニッチな情報を探りましょう。
知人の投稿には注意を払う
知人が投稿やシェアしている情報に対して反応するよう心がけましょう。激励の言葉や、彼らにとって役立つ人やリソースの提案などを返しましょう。
LinkedInでは、仕事上の記念日やポジション変更などアップデート情報が提供されるため、一度つながった人たちとは、継続的に交流を続けやすくなっています。
→おめでとう!新しいことにチャレンジしてるんだね!
→勤続○年目おめでとう!XX会社でのお仕事はどうですか?
→〇〇さん!久しぶりです。今もXX会社で頑張られていることがわかって嬉しいです。今度お茶でもしながら、近況報告し合いませんか?
公開されているページ上でのやり取りの他に、個人的なメッセージを送ることも可能です。そのほうが、返信をもらえる可能性は高くなるでしょう。
2. 専門知識の共有-コメントや情報提供
価値を提供しなさい…よく言われる教義ですよね。
根拠のないおしゃべりが繰り広げられるメディアでも、この教義を忘れてはいけません。
厳格なルールをご紹介しましょう。
投稿の共有
コンテクスト(文脈)を提供することが、相手にとってもあなた自身にとってもソーシャルメディアにおける最大のメリットです。業界のエキスパートであることのアピールにも繋がります。
なぜこの記事は重要なのか。内容に反対するなら、それはなぜか?この投稿を読むべき人は誰か?フォロワーに自分のモノの見方を理解してもらう絶好の機会です。
Instagramのビジュアルコンテンツなら、創り出すコンテンツそのものだけでなく、作成中の意見やプロセスについての追加情報も提供しましょう。あなたのブランドストーリーは、画像、動画、もしくは長文の投稿などによって続いていくのです。
コメントの追加
似たような経験をシェアするのは一つの方法ですが、やりすぎには気をつけなければなりません。元の投稿から逸れないことを念頭に、同じような経験があるなら、そこから自身が学んだことを伝える場として使っていきましょう。他の人の投稿に返信をつけることで、新たなつながりを築いてみましょう。
コミュニティの構築
FacebookやInstagramは、あなたの専門性や情熱を、志同じくする人たちと共有できる素晴らしい場所です。Instagram上では一つのハッシュタグによって、Facebookではグループページによって、あなたはコミュニティや会話のファシリテーターになれるのです。自分のブランドの軸が明確になっていれば、コミュニティの一貫性も保つことができるでしょう。
3. カンファレンスに受身で参加しない!計画を立てよう
カンファレンスに参加することは、新しいことを学び、同業界の人と出会う絶好の機会です。ただし、知識を得るだけで終わらないように気をつけてください。
プロフェッショナルなカンファレンスは、他の場所ではつながれない新しい企業や人との出会いがあり、あなたのキャリア地図を広げるもっとも効果的な手段です。
このようなイベントの前には、次のような計画を立てておきましょう。
参加するセッション
どのセッションに参加するのか事前に計画を立て、講演後に登壇者をつかまえて自己紹介しましょう。気の利いた質問をしたり、アドバイスを貰ったりすると相手の記憶に残りやすいです。インフルエンサーや潜在的な紹介者のネットワークを拡張できるでしょう。スピーカーとソーシャルメディアなどのオンラインでつながることも忘れないでくださいね。通常なら無視されがちなTwitterアカウントを使ういいチャンスです。
誰に会うのか
セッションの合間に何をするのかスケジュールを立てておきましょう。といっても通常業務をしろというわけではありません。イベントに参加しそうな人に数週間前にコンタクトを取っておくのです。あなたのキャリア上で優先的につながり続けていきたい友人や有力者たちと、再びつながることはとても重要です。ぜひ、関係性をキープしていきましょう。
オンラインとオフラインをどこで融合させるか
カンファレンスアプリ(※)上で他の参加者とやり取りをしても、そのアプリが使われるのは年に一回です。アプリにエネルギーを注力したとしても、長期的なパーソナルブランディングの効力は期待できません。
複数のメディアチャンネルへの投稿を計画しましょう。アプリで関係を作ったら、公のフォーラムで学びをさらに深めている人であることを示してください。
これらのすべてが、独自のものでなければなりません。もし「ユーモア=あなたらしさ」ならば、ジョークや笑える視点を盛り込みましょう。アイデアマンとして知られているなら、スピーカーの言葉を引用してコンセプトを打ち出すのもいいですね。社交的な人なら、招待した人限定の集まりを企画するというのはどうでしょう。
もっとも注力すべきことに投資し、カンファレンスに参加するときはオンサイトのプランと、その後のフォローアップの戦略を立てておきましょう。
(※ 訳者注:大規模カンファレンスでは、主催者が当該カンファレンス専用アプリを作り、参加者へインストールを促すことがある)
4. あなたのアドバイスを必要とする地元の人を見つける
すでにつながった人脈や連絡先は、新しい案件の紹介や転職に役立ちます。もっともインパクトのある繋がり方は、直接会うこと。繰り返し会えれば、さらに効果的です。ここでは、適切な「会い方」をご紹介します。
MeetupやEventbriteなどで地元のイベントを探す
地元の交流会などで会う人たちに、お気に入りのイベントがないか聞くという方法もあります。ニッチなテクノロジー分野の女性グループや、社会的マイノリティの企業経営者を発見できるかもしれません。あなたのコミュニティづくりにかなり有効な方法です。
イベント主催者へ自己紹介をする
地元のイベントでは、主催者はより近づきやすいはずです。イベントを楽しんだこと、役に立てるかもしれないこと、イベントの中で気づいた改善ポイントを(注意:建設的に)伝えましょう。役に立つリソースの紹介や、ボランティアでのワークショップ開催を提案できるかもしれないですね。より良いイベントの開催に向けて、ぜひ、あてにされる人になってください。
友達を作る
ネットワーキングは、会って自己紹介して終わりではありません。他のイベントに招待したり、次のミートアップには参加するかどうかを聞くメールを送ったりなどでフォローアップすることが大切です。純粋な楽しみが目的でも、ビジネスの顧客発掘が目的でも、繋がりを絶やさないようにしましょう。
それぞれのグループに対して、あなたのストーリーを伝えていきましょう。
5.インフルエンサーや権威者(企業)とコラボする
あなたの分野のインフルエンサーや中核的存在の企業をリサーチして、そのブランド力を査定します。「自分も同じような発信をしているか」「自分のブランドと相互補完の関係性が築けるか」 これらにあてはまるタイプの人たちと、関係を築いていくとよいでしょう。
権威のある企業や人とのコラボレーションによって、あなたの知識や活躍範囲は拡大し、エキサイティングなプロジェクトを、自分の実績に加えることが出来ます。別の言い方をすれば、あなたのパーソナルブランドが強化・拡大されるのです。
あなたが尊敬している権威者と話す機会を探る
憧れの代理店のクリエイティブディレクターでもいいですし、お気に入りのイベントを開催しているマーケティング企業の人でもいいでしょう。
彼らのようなキャリアを築きたいなら、彼らに話す機会を乞い、アドバイスがほしいとお願いしてみるのです。これは、価値ある学びを得るだけでなく、自分のストーリーと、将来的にコラボして関わりたい仕事を、相手に伝える機会にもなります。
その状況に怖さや緊張を感じるかもしれませんが、いくつかのアイデアを持ち、ブレスト的に一緒に働く方法を考えると捉えれば落ち着きませんか?
あなたのパーソナルブランドの目標に一致するプロジェクトに絞ってコミットすることが大事です。
他の人をサポートしたり、激励したりする中で自分をプロモーションする
有名なインフルエンサーやブランドと提携している、そのことをプロモーションに活用しましょう。
ソーシャルメディアで取り上げ、あなたの作品をシェアし、コラボしている人を紹介するのです。コラボしている人のコンテンツやイベントの紹介を継続していきましょう。あなたの努力に気づいた相手は、予定するプロモーション、イベント、キャンペーンなどで、もっとあなたと関わりたいと思うでしょう。コラボレーションは成熟し、時間とともに進化しますが、プロの善意が見落とされることはないのです。
著名なグローバルブランドに人材を紹介しているリクルーターに連絡を取ってみる
有名大企業の中にコネクションを探り当てることは容易ではありません。たとえば、アディダスやGoogleといった世界規模の企業で働きたい場合、どこからスタートすればいいかわからないでしょう。しかし、人事のプロやリクルーターは、常に才能あるクリエイティブ人材を探していることを心に留めてください。ぜひ、これらの人たちと面談して、その企業に興味を持っていること、その企業との提携やコラボレーションについて知りたいということを知らせておきます。何かアイデアがあれば伝えておきましょう。
パーソナルブランディングは、フルタイム社員、フリーランス、転職活動中を問わず重要なものです。
あなたのストーリーと、それをどのようにあなたの専門的価値に繋げるかを決めたら、そのメッセージを高めるための活動をしていくことが大切です。
カンファレンスで登壇すること、ソーシャルメディアでシェアすること、イベントで人脈構築すること、これら全てを組み合わせてコラボレーションすること…長い目でみて、有効な投資活動になるはずです。
どこにいても、誰と仕事をしていても、あなたを先導するのは評価ではなく、あなたが巧妙に創り出すパーソナルブランドであることを覚えておいてください。