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ziba tokyoのXXさんの考えるコミュニケーション力

By: Aquent

デンマークの全寮制の学校に数年間在籍し、その後ヨーロッパを旅して感じたことを起点にコミュニケーション力を語っていただきました。

DATE: 2017/08/21

コミュニケーション力とは何かを求人企業の方にお訊きするシリーズ。今回はziba tokyoのxxさんが考えるコミュニケーション力です。

コミュニケーション力とは、違いを受け容れる力

「コミュニケーション力」とは。
広く、そして考え始めると深いテーマに対して改めて思いをめぐらすこと数日、ひとつの考えが私の中に浮かびました。 それが冒頭の言葉です。

私の20代後半の数年間は、デンマークの全寮制の学校に在籍し、そのあとヨーロッパを旅して過ぎて行きました。
その中で心の底から感じたことは、単純ですが「みな違う」ということ。
母国語、育った歴史や文化が異なる人たちと触れ合い、意思疎通していく中で、ことさら違いを意識しました。その上でどう主張したりコミュニケーションをとるか、違いの受けいれ方を学んでいたような気がします。

違いを認めるということの根底には、他者への尊敬があります。
相手には相手の物差しがあると分かっているからこそ、お互いに理解しようとする。
思いやりとも言われることの多い「コミュニケーション力」とは、「受け容れる力」が土台にあって発揮される力なのではないかと考えると、なんだかストンと落ちたのです。

伝えようとする情熱こそ

さて、これは面白いテーマだなと思ったので、ziba tokyoのメンバー数名に同じ質問を投げてみました。
すると以下のような言葉が————(メンバーごとにまとめています)

  • 観察力、想像力、理解力
  • ボールを拾いに行く力と返す力
  • (発信し続けるための)忍耐力、気づく力、思いやり
  • 相手への尊重と共感、伝わる言葉で伝える力、つまりは理解力と伝達力、詰まるところ人間性と愛情
  • 自分が伝えたいことを、どういう箱に入れ、どのように提供するかというパッケージ力
  • Relationship(関係性)/ Intention (伝えようとする意図、目的)

また、このトピックに関連して、メンバーから、「入社間もない頃、初めて調査結果を発表する場面で伝えようと必死になって話していたら、クライアントが身を乗り出して聞いてくれた」というエピソードがありました。

そこから「気持ち」、つまりは「情熱」という言葉が出てきました。

コミュニケーション力とは、情熱。

たしかに、伝えたい気持ちが全く見えてこない人の話に真剣に耳を傾けることは難しいかもしれません。(見えやすい人とそうでない人がいるのも事実なのですが)

そして、「伝えようとする情熱」に加えて、「観察力」「想像力」などが備わってくると、話す力と聞く力のバランスが取れてきて「理解力」が上がり、「コミュニケーション力」が総合的に高まってくるのではという話になりました。

チームにおけるコミュニケーション

ziba tokyoは、アメリカ・ポートランドにヘッドクォーターを構えるデザインファームzibaの日本オフィスです。アメリカと日本、環境が大きく異なるチーム間でのコミュニケーションが必須です。

日々のデザインプロジェクトにおいては、デザイナーだけでなく、エンジニア、リサーチャー、企画、営業、マーケティングなど、クライアントの業種は幅広く、職種も様々な方々とやりとりをし、協創・共創の意識でプロジェクトを進めています。
チームの総合力を高め、顕在化していなかったコンテンツやアイデアを引き出す。
これが、デザインコンサルティングファームとして私たちに求められる役割です。

私たちは、プロジェクトチームの創造性を刺激・加速させることを意識して、多様なメンバーをとりまとめ、チームをファシリテートします。

相手の言葉に耳を傾け受け容れる。
それを咀嚼し、こちらの考えを伝える。
相手がそれを聞いて、また考えを投げてくる。

アクションとしては実にシンプルです。
しかし、そのキャッチボールを続け、チームを活性させるには、メンバーから挙がったようなボールを拾いに行く力と返す力、「聞く・伝える」を繰り返す忍耐力、想像力、バックグランドや立場の異なる方々に伝わる言葉で伝える力も求められます。

もちろん個人の得手・不得手があるので、チームとして各々が備える特性を発揮できる場づくりを意識し、各メンバーが自身の力を最大に発揮する。足りないところはチームで補う。
これがziba tokyoのチームにおけるコミュニケーションです。
チーム力も、コミュニケーションにおいては非常に大事な要素と考えています。