あなたの会社では、クリエイティブやマーケティングのワークフローを滞りなく管理できていますか?
効率性が重視され、これまで以上の成果が求められる今の時代。
制作プロセスを見直すことで、チームの働き方を理解し、見えていない障害を特定し、より良い成果を出すことが可能になります。
AIの導入を検討していても、新しいリーダーが就任するタイミングであっても、あるいは単に現状を改善したいと考えている場合でも。適切に精査することで、生産性とパフォーマンスを大幅に向上させることができます。
この記事では、多くのクリエイティブ・チームのサポートを行なってきたエイクエントより、プロジェクト管理のベストプラクティスに基づき、業務を効率化するための制作プロセスの精査と改善方法をお届けします。
Key Takeaways
- 制作プロセスを体系的に見直すことで、ボトルネックを特定し、効率を向上させることが可能に
- 5つの主要なフェーズ(調査、設計、制作、承認、納品)に焦点を当て、主要な障害を迅速に特定しましょう
- プロセスを標準化し、適切なタイミングで関係者を巻き込むことで、認識のずれや承認プロセスの遅れといった、よくあるボトルネックに対処できます
- チームメンバーからの理解と協力を得るには、プロセスの見直しを「共通の課題を解決し、業務プロセスを改善するための共同作業」として位置づけることが大切です
【目次】
・制作フローを見直すメリット
・制作フローを見直す方法
・よくあるボトルネックとその対処法
・チームメンバーの賛同を得るために
・枝葉末節にこだわらず、本質を見極める
・新しいテクノロジーの選択と導入
・「なぜ」を伝えることを忘れずに
制作フローを見直すメリット
クリエイティブ制作の成功の鍵は、適切なプロセスとワークフローにあります。案件が始まりから終わりまでどのように進んでいるかを把握し、全体、または特定の業務を対象にプロセスやフローを体系的に見直すことで、非効率な作業を減らし、生産性を高めることができます。
継続的な改善作業を重視する組織の中には、定期的にフローの見直しを実施しているケースもありますが、多くの組織は、人員の削減や増員、新しいリーダーの就任、あるいは新技術の導入といった、重要な「転換点」において精査を行っています。
特にAI技術の導入が進む今、ワークフローの見直しは非常に重要となっています。多くのチームメンバーがすでに独自に、または社内のパイロットプログラムの一環として、AIツールを使っているでしょう。フローの精査を行うことで、現場で何が起きているかを把握し、会社の方針を遵守させ、チーム全体に役立つ効率化のコツを見つけ出すことができます。
制作フローを見直す方法
調査:どのような仕事に取り組むのか、調査・ヒアリングする
設計:プロジェクトの要件を理解・定義する
制作:実際に制作を行う
承認:関係者からフィードバックと承認を得る
納品:制作物を完成させ、展開する
各フェーズにどれくらいの時間がかかっているかを可視化することで、どこに最大のボトルネックがあるかが、すぐに見えてきます。
よくあるボトルネックとその対処法
多くのインハウス(社内)クリエイティブ・チームにおいて、最大の課題は制作そのものではなく、その前後にある「調査」と「承認」のフェーズにあります。
● 分かりづらい要求:依頼者が何を望んでいるのかを確認するために、何度もやり取りをしていませんか?情報不足や曖昧な依頼は、遅延とやり直しの最大の原因となります。
● 承認作業の難航:多くの関係者から適時フィードバックを得るのは至難の業です。特に金融や医療など規制の厳しい業界では、法務やコンプライアンス、プロダクト担当部署からの確認が欠かせません。
解決策は、適切なタイミングで適切な関係者を関与させることです。例えば、初期の広告文案に法務のチェックは不要ですが、訴求するメッセージの正確性を期すためにプロダクトマネージャーには早い段階で参加してもらうのが良いでしょう。
ワークフローの見直しは、チームが非効率な箇所を特定し、パフォーマンス向上のために業務を最適化するのに役立ちます。定期的な精査を実施することで、チームは分かりづらい依頼や承認の遅延といったボトルネックを特定し、プロセスを効率化するための対策を講じることができるようになります。
チームメンバーの賛同を得るために
制作フローを見直し最適化するには、チームメンバーの協力が不可欠です。変化を押し付けるのではなく、共通の悩みを解決する手段として位置づけましょう。
「修正作業が多すぎる」と批判的に言うのではなく、「分かりづらい依頼のせいで作業が止まってしまうことはないか?」「フィードバックを得る際に、一番困っていることは何か?」というように、メンバーの視点から問いかけてみてください。チーム内の「人」ではなく、「プロセス」に焦点を当てることで、チームに共通の目的意識が生まれます。
枝葉末節にこだわらず、本質を見極める
プロセスの細部にこだわりすぎて、精査に行き詰まってしまうことがあります。例えば某企業では、「ある役員だけがデジタル承認を拒んでいる」といった例外的なケースに振り回され、ワークフロー全体の見直しを検討していたことがありました。
例外によってルール全体を停滞させるのではなく、解決できる8割程度の箇所に集中しましょう。また、ワークフローを細かくしすぎると、柔軟性が失われ、チームメンバーに使われなくなってしまいます。構造を維持しつつも、変化に適応できるシンプルさを心がけてください。
新しいテクノロジーの選択と導入
多くのクリエイティブ・チームは、依然としてExcelやその他の簡易的なツールに依存しています。古いシステムを急いで刷新する前に、なぜ今のやり方が(たとえ古くても)機能してきたのかを理解することが重要です。大企業であっても、使い勝手の悪い旧型のシステムでクリエイティブ業務を進めているケースもありますが、それでも成功を収めているのです。自社のチームが既存のツールで成し遂げてきた成果を尊重することが、フローを円滑に改善するための鍵となります。
新たなシステム導入を検討する際は、以下の流れに沿って進めてみてください。
1. 弱点を特定する:現在のプロセスのどこが一番の課題か(調査フェーズなのか、承認フェーズなのか、レポート作成なのか)を明確にします。
2. 解決策を優先する:特定の分野に強いツールを選びます。例えば、調査フェーズが最大の課題なのであれば、堅牢でカスタマイズ可能な依頼フォームを提供するソフトウェアを探しましょう。
3. 段階的に導入する:すべてを一度に変えることはできません。最大の課題をまず解決し、徐々に機能を広げていくことで、スムーズな定着を促します。
大きな効果をもたらす力を持つ、小さな自動化機能に注目するのがコツです。タスク完了時に、自動的にデザイナーに向けてファイルのアップロードを促すような単純なルールは、時間の節約やミスの防止につながります。こうした誰でも使える「目立つ」機能は、そのソフトウェアを欠かせない存在にしてくれます。
「なぜ」を伝えることを忘れずに
新しいプロセスがたとえ面倒に感じられたとしても、それが自分たちやチーム全体、会社にとってどう役立つのかという「理由(Why)」を理解すれば、人々は協力してくれます。目的について合意が得られれば、業務効率化への道筋はより明確になるはずです。
エイクエントは、クリエイティブ、マーケティング、デジタルに特化した人材エージェンシーです。人材の採用やキャリアの新たな可能性をご検討の際は、当社の専門エージェントにお気軽にご相談ください。
【著者について】
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クラウド型プロジェクト管理・ワークフローツールを開発しているAquent RoboHeadの顧客開発担当ディレクターとして、15年間企業の成長を支援することに情熱を注いできました。
小規模な印刷会社から、Build-A-Bear、Ralph Lauren、BDといったグローバルブランドに至るまで、200以上のインハウス・デザインチームやマーケティングチームの支援実績があります。
RoboHeadでは、チームが依頼内容を整理し、作業範囲を明確にし、ワークフローを改善し、クリエイティブの承認プロセスを迅速化できるよう支援することに注力しています。
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