クリエイター、マーケターの転職活動に役立つ記事を、米国のAquentよりピックアップし、翻訳してお送りしています。
今回は、ポストコロナ時代にリーダーやマネージャーが新しい働き方を活用し、社員のエンゲージメント(働く意欲と満足)を維持するための方法を5つご紹介します。

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「コロナ以前より”ダイバーシティ”や”ワークライフバランス”に象徴されるように、企業は働き方改革を求められていましたが、パンデミックにより改革の優先度が高まり加速したことは言うまでもありません。

このように新しい働き方と変革は新たに注目されるトピックではありません。しかし、社員の体験をしっかり把握する事が、これほど重要だった時はありません。今は社員の身に降りかかる現実として、真正面から取り組む必要があります。パンデミックの結果として加速している人的資源の変革は待ったなしです。

コロナ禍がもたらした代償として、人と人がつながりを失い、誰もがメンタル面の健康問題に悩んでいます。そして、多くの人たちは以前の働き方に戻りたくないと思っていることが調査の結果明らかになっています。

それでは、新しい働き方に移行する中で、リーダーやマネージャーは社員のエンゲージメント(働く意欲と満足)を維持し、新しいトレンドや働き方を積極的に活用するためには何を実行すればいいのでしょうか?

次の5つの観点で検討してみましょう。

1. 理解するまで耳を傾ける

最高の人材を維持し生産性を向上させることは、あなたの手にかかっています。エイクエントが1,200人以上の社員を対象に行った最新の調査では、フルタイムのオフィスワークに戻りたいと考えている人は、なんと2.24%だけでした!

チームが望む働き方を本当に理解することが、ポストコロナ時代には効果があり、次のステップへ前進する鍵となります。そして、あなた自身に聞いてみましょう。チームが、新しい仕事のスタイルを通して何を望んでいるだろうか?と。

 最新の状況を理解するために、社員からの聞き取りを毎月実施します。(まめに行うのです)あるいは、小さな組織であれば、少人数のグループに分けて、チームとしてのつながり方を探ってみましょう。

このようにして、社員が直面している課題を、リーダーのあなたがよりよく理解し、どんな解決方法がベストだと彼らが感じるかを掴んでいきましょう。このアプローチによって、より良いエンゲージメントが生まれ、チームのコスト効率の向上にもつなげることができます。

2. 柔軟な働き方を本気で受け入れる

ポストコロナ時代のリモートワークについて、あなたの組織では何か計画を立てていますか? あるいは、チームがフルタイムでオフィスに戻ることが期待されていますか?

カリフォルニア州スタンフォード大学のリモートワークの専門家、ニコラス・ブルーム教授は、"長所は短所を上回る "と言っています。長い目で見て、これはとても大きな意味を持っています。

例えば、一日の時間のうち20%を自宅作業にあてれば、その20%の中に通勤時間に費やされる時間はありません。2010年時の教授のリサーチによれば、その結果、社員全体のパフォーマンスが13%増加し、さらに作業時間が9%増加したことがわかりました。

今こそ、柔軟な働き方に取り組む時です。でないと、コスト負担は先送りするほど大きくなるばかりなのです。PwCの親グループの創設者である私は、身をもって知っています。子供を持つ社員が、今よりおおいに厚遇される条件を呈示されても、ここに残った最大の理由。それは、彼らのメンタルヘルスに対する理解と与えられる柔軟性に対して、心から感謝し共感してくれたからです。

Home Work

3. 柔軟な働き方を支えるインフラをバックアップする

コロナ禍に見舞われて私が心配だったのは、多くの社員がリモートで仕事をするためのサポートを受けられなかったことです。自宅の寝室を不自由なままオフィスにしなければならないメンバーもいました。

2018年に私はグローバル・リーガル・カンファレンスで「フレキシブルワーキングとはどんなものか」というテーマで講演しました。当時としては、時代の先を歩んでいたPwCでの経験を皆さんに紹介したもので、多くの組織が「在宅ワーク」の施策を検討し始めた時期でした。

これまでに、信頼される働き方を開発してきたでしょうか?生産性の高い柔軟な働き方を実現するために、ITのアーキテクチャやサポートプロセスを導入していたでしょうか?

多くのコンサルティング会社は、コロナ禍に見舞われた時にオフィスの電気を消してビルから退去しました。しかし、他の業種では恐ろしく対処に苦戦していました。今この時点でITを導入していなければ、もう手遅れになりそうです。ITを導入していないということは、生産性向上のチャンスをつかめないということなのです。

4. E2E(end-to-end)の行き届いたメンタルヘルス支援

メンタルヘルスのためのサポート体制や、社員の精神的負担を軽減する方法について考えてみましょう。つながりを失うことは、私たちのメンタルヘルスに重大な問題をもたらします。関係するのは、勤続年数の長いスタッフだけに限りません。この時期に入社する人へのサポート体制づくりは進んでいますか? チームへ迎え入れるモデル作りを始めてみませんか?

新しい役割を担う人はいつもチャレンジャーです。でも、自分の寝室を仕事の拠点にするなんて、大変すぎます。働く場所から休憩場所へ移動してのリフレッシュができません。アダム・フレイザー博士は、人には、精神の健康のために仕事と家庭の間にある "第三の空間 "が重要であると言っています。私たちは、コロナ禍でほぼ一年もの間、「第三の空間」を失っていました。仕事のプレッシャーは変わらないのに、気持ちを切り替える間がなくなっていたのです。これでは、私たちの精神面の健康がおかしくなって当然です。

Burnout

7月に行われた転職サイト「モンスター」の調査によると、69%の従業員がパンデミック中に在宅勤務中に燃え尽き症候群を経験しており、わずか2ヶ月前と比べてもその数が35%増加しているのです。

5. とことん思いやるリーダーシップの実践

社員の課題を理解すること、に戻って考えてみましょう。特に問題や悩みの訴えがなくても、組織として「支援の用意がある」というメッセージを発信することが大切です。しっかりとそのメッセージを出すことで、手遅れになる前に経済的支援が必要な人が名乗り出やすくなります。LinkedInの創設者ジェフ・ワイナーは、コロナ禍以前から、ことあるごとに「思いやりを持ってリードする」ということを話していました。今これほど重要でささるメッセージはないでしょう。コムセックのチーフエコノミストであるクレイグ・ジェームズは、最近のビデオ投稿で「残念ながら100年前に起きたパンデミックでは、事態を乗り切る手引き書は残されませんでした」と言っていますが、その通りです。

ほとんどの人にとり、コロナ禍はまったく新しい事態であり、経済的にもストレスです。株価の下落、被る損失、住宅ローンに充てる収入の急なカット、在宅学習でも払い続ける学費のような支出等への対処に準備する時間はほとんどありませんでした。

まとめます。社員の経験を良い結果へと進めるには、今こそが機会なのです。鍵となるのは、社員を中心に据えること、です。組織にとってより生産的な、新しい現実への扉が開かれる鍵であり、同時に最高の人材を惹きつけ、手放さないようにする鍵でもあるのです。

参考

執筆者紹介

フィオナ・ウィルヘルムは、KPMGのソリューション・リーダーとして、市場の変化に対応した革新的な製品開発の可能性を認識し、チームを支援しています。映画や広告業界をはじめ幅広い経歴を持ち、プロフェッショナルサービスの経験を用いた独自の視点をコンサルティングに活かしています。

ニュージーランド出身のウィルヘルム氏は、ロンドンで、電話会社をはじめ金融サービスから健康関連のクライアントまで、数年間にわたり国際的かつ大規模なアカウントを担当していました。2014年にはオーストラリアに移動し、デジタル広告のリーダーシップと戦略的役割を担い、年金制度から政府機関まで多数の案件を担当しました。

ウィルヘルム氏は、働く親とリーダーシップにおける女性の擁護者です。彼女はPwCでのコンサルテングで、初の男女共の親グループを設立し、2018年度PwCオーストラリアのダイバーシティ&インクルージョン戦略にその名が記録されました。

KPMGの仕事以外では、執筆活動に情熱を燃やしており、現在は、「退職後の方向転換<ピボット>の方法」について本を執筆中です。仕事以外は、サイクリングや、夫と7歳の娘と一緒に過ごしています。

また、孤独や孤立のリスクを抱えた人たちに変革を後押しするコーチングを提供する非営利団体「Splendour Life」の理事を務めています。

著者のサイト

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【原文】 

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