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出世するクリエイターは、リーダー目線で考える

By: Aquent

クリエイターとしてキャリアアップを目指すのなら「リーダー目線で考える」ことがキーになります。4ステップに分けてお話します。クリエイティブワークの成果とビジネスゴールを結びつける/テクニカルスキルを向上させる/EQを高める/自身のブランドを高める

DATE: 2019/11/06

エイクエントの兄弟ブランド”VitaminT”のブログから、クリエイティブ、マーケティング業界や、転職・採用の話題を日本語でお届けします!!

出世するクリエイターは、リーダー目線で考える

あなたは確かにクリエイティブな人材。しかしたとえ、文章の達人でも、画像の強者でも、自身の価値を証明しなければなりません。これがキャリアのキーポイントです。

さて、どうすればいいのでしょう。

  1. クリエイティブワークの成果とビジネスのゴールを結びつけること
  2. テクニカルスキルを向上させること
  3. EQ(=心の知能指数)を高めること
  4. 自身のブランドを高めること

4ステップで管理職になりましょう。

1. クリエイティブを定量化する

クリエイティブを定量化することが最大のポイントです。これが、あなたをチームメンバーの一人からリーダーに引き上げます。クリエイティブな仕事の価値を証明します。そして、あなたのキャリアで最初に必要なことなのです。

ある調査によれば、73%のCEOは、マーケティングやクリエイティブチームは、ビジネスの成長に対する貢献が証明できないため、信頼性に欠けると感じています。

シニア・マネージャーに対し、自分たちの仕事がどれくらい収益にインパクトを与えているかを説明するのは、あなたのチームの役割です。自分が仕掛けたキャンペーンの創造性ではなく、それが会社全体にどのように貢献しているかを示すべきでしょう。

いくつかの方法があります。

まず、経営幹部やマネージャーの関心事を把握します。それは、企業の目標(多くの場合売上に連動しています)と、あなたのチームがいかにその達成に貢献するかを理解することです。

彼らはよくKPI(Key Performance Indicators)を指針にします。マネージャーやさらに上層の人たちと話し合う機会を持ち、自社のKPIの中身と、どこからデータを得てトラッキングするのかを聞き出しましょう。

たとえば、KPIの一つが、リード獲得コスト低下だとします。自分が仕掛けたキャンペーンを思い出してみましょう。キャンペーン実施にいくらかかったのか深堀りしてみましょう

まず、何人で取り組んだのか。

(4人としてみます:ライター、アートディレクター、開発者、クリエイティブディレクター)

次にプロジェクトマネージャーに、4人の労働時間を聞いてください。

(40時間×5週間=4人で800時間)

これを、チームの人件費に掛かった総額に換算します。

(800時間×1時間あたり200ドル=チームで160,000ドル)

この160,000ドルで、あなたのチームは、マイクロWebサイトとオンライン広告を制作し、プロモーションとしてソーシャルメディアに出稿しました。メディアチームに聞いてみると、メディアバイイングに50,000ドルを投じており、先程の金額と合わせると210,000ドルになります。

Googleアナリティクスで確認すると、6ヶ月のキャンペーンの前半3ヶ月の間に、詳細情報を得るために、マイクロWebサイトから500ユーザーがサインアップしていたとします。

1リード獲得に掛かったコストは420ドル、後半の3ヶ月でユーザー数は増えるはずなので、この数字はさらに下がるでしょう。これは架空のお話ですが、前四半期に1リード獲得コストが500ドル以下であったとすれば、あなたの成果を証明する一助になるはずです。

クリエイティブチームの仕事は、会社の収益と直接的に結びつけるのが難しいことがあります。

そんなときは、「プロジェクトごとの所要時間」や「見積もり時間vs実際の所要時間」、「見積額vs実際に掛かった額」また「顧客満足度評価」などによって、チームがどれほど効果的で効率的かを提示してみるとよいでしょう。

また、開封率、クリック率、登録解除数、ブロクやSNS投稿のシェアの数、SNS上のコメントなど、可能なすべてのデータを集めるべきです。

さらに、サイトや広告などでテストしているものがあれば掘り下げておきましょう。結果を比較してどちらがいいのか、それはなぜか、デモグラフィック情報はあるか。これらへの答えがどうチームに影響し、その後どのような対応をとっていくのか、を。

2. 創造力をスーパーチャージする

最高のクリエイターたちは、自身のクリエイティビティに満足することはありません。つねに、クリエイティブに対してハングリーなのです。

  • 新しいトレンド
  • ライバルがやっていること
  • 他の分野の取り組み
  • Twitterでつぶやかれていること
  • 話題になっている広告
  • 自分に届くメールメッセージ
  • 新たな試みをするブランドと、その中で成功しているモノ

このすべてが、自分自身の仕事を良くしていくために大切なことです。

一方、業界は常に進化します。それに伴い、必要とされるスキルも進化します。ですから、もし、クリエイティブディレクターやクリエイティブ部門を統率するポジションに就きたいのであれば、新しいソフトウェアにも精通する必要があります。

居心地のいいゾーンに留まって、このことを軽視しないでください。クリエイティブ領域では関連性がすべてです。「2019 Creative on the Cutting Edge」で、専門家の今後の予測を確認してください。AR(augmented reality)からデザイン設計まですべてを取り上げています。

得意分野のテクニカルスキルを向上させることに加えて、どうすれば他分野にも通用するスキルに拡張できるかについても考えてみましょう。たとえば、あなたがアートディレクターであれば、どうすれば優れた開発者を育成できるのか学ぶ。ライターであれば、デザインプログラムを学んでみるのもいいでしょう。無料のGymnasiumで、開発、デジタルデザイン、コピーライティング、SEOなどのクラスをチェックしてみてください。

また、&Walshのクリエイティブディレクターのインスタグラム(@jessicawalsh 既に50万人近くのフォロワーがいます)も役立つでしょう。

ウォルシュは、パッションプロジェクトの提唱者の一人です。パッションプロジェクトとは「自分に目的があると思わせてくれる。人とつながり、気になるトピックの話をしたり、自分のスキルを使って恩返ししたり。仕事を創り出すことに意義を感じさせてくれる」ものだといいます。

3. EQ界のアインシュタインとなる

キャリアアップを考えるとき、EQ(心の知能指数、エモーショナルインテリジェンス)は、IQと同じくらい重要です。あなたが素晴らしいクリエイティブスキルを持っていても、対人スキルがひどいならば、あなたのキャリアもひどいものになります。

世界経済フォーラムの「Future of Jobs Report」では、2020年までにEQが、必要なスキルのトップ10に入ると言っています。ForbesやMSNBC の寄稿者であるクリス・メイヤー氏は、ビジネスの成功には、IQよりEQの影響が大きいと論じています。

EQとは、自分自身と周りの人の感情を理解し、その理解をベースに自分自身を動かすことです。EQの高い人は、より好奇心旺盛で共感的、ストレスも少ない傾向があります。ストレスのかかる状況でのプレッシャーにも落ち着いて対処できるでしょう。誰とでもオープンに、かつ、それぞれの人に合わせたコミュニケーションを取ります。

そのコミュニケーションの仕方がカギです。わかりやすく、簡潔であること。もし、あなたが文章によるコミュニケーションの方が得意としたら、会話やミーティングのフォローアップとして、自分の考えや期待、詳細をササッと文章でまとめてください。マネージャーとして、もしくはマネージャーへの報告に向けて、チーム内のコミュニケーション方法を理解してください。

隣りのスタッフにはどの方法が適しているのか、オフィスにいないリモートワークの人やフリーランスに対してはどの方法がいいのかを把握しましょう。顧客やエンドユーザーに対する考察を、自分のチームにも当てはめてみましょう。

4. パーソナルブランドの強化

クリエイティブ領域に身を置く者として、ブランディングがどういうものかはご存知ですよね。パーソナルブランディングなんて私には無理…と怯んでいたとしても、重要なことです。顧客を競争市場の中で際立たせるのと同じ様に、あなた自身を際立たせるのです。

まず、正直に自己分析をすることが大事です。(こちらの日本語記事でも説明しています)これにより、自分の強みと、さらに進歩できる部分が分かります。そして、分析結果は、自分が何者であるかを教えてくれるでしょう。パーソナルブランディングにおいては、嘘偽りがないことがとても大事なのです。

Brainrider社のCEOであり、Forbes Agency Council のメンバーであるノーリン・ルシャスール氏は、個人が自分のスーパーパワーに着目することを提案しています。

彼はこう指摘しています。求職者の多くは、身につけようとするスキルが多すぎる、と言います。「それは逆効果になり、浅い経験や煮え切らないままで終わることが多い。それよりもっと自分の得意なことにフォーカスして、ブランドとして固めていくべきです」。

マーケティングの思想的リーダーであり、第一人者のサイモン・シネク氏は、アドバイスとして、「なぜ?からスタートせよ」と投げかけます。

あなたが何をするか(例:アートディレクション)や、どうやってやるのか(例:コミュニケーションとユーモアで)ではなく、なぜそれをやるのか(例:…どう答えますか?)からスタートせよ、と。

彼はこの質問への答えが、どういう人を目指すかではなく、本人の最高の状態がどのようなときなのかを教えてくれると説明しています。

役立つ情報はまだまだたくさんあります。「パーソナルブランディングの5つのルールと活用法」もチェックしてみてください!

さて、あなたのクリエイターとして価値を公に証明する準備ができました!
お会いできるのを楽しみにしています

[原文 Want to Move Up the Creative Ladder? Think Like A Leader]